第34回催事 モーリーツアー!
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南総里見八犬伝とは?
『南総里見八犬伝』(なんそうさとみはっけんでん)は、江戸時代後期の作家・**滝沢馬琴(たきざわ ばきん)**によって書かれた長編伝奇小説で、日本文学史上でも有名な作品のひとつです。以下にその概要を紹介します。
■ 概要
- 正式名称:『南総里見八犬伝』
- 作者:滝沢馬琴
- 執筆期間:1814年(文化11年)~1842年(天保13年)
→ 約28年にわたって書かれた超大作 - 巻数:全106巻・98冊
■ 内容(あらすじの概要)
物語は架空の戦国時代の房総半島(現在の千葉県南部)を舞台に、里見家の忠臣として活躍する八人の若者たちの運命と冒険を描きます。
八犬士(はっけんし)と呼ばれる8人は、それぞれが「仁・義・礼・智・忠・信・孝・悌」という**儒教の八つの徳目を表す文字を持つ珠(霊玉)**を宿して生まれ変わった英雄たちです。
彼らは次第に集結し、里見家を救い、数々の困難や陰謀と戦いながら、正義と忠義を貫いていきます。
■ 主な登場人物
- 里見義実(さとみ よしざね):南総里見家の当主。物語の発端となる人物。
- 伏姫(ふせひめ):義実の娘。霊犬・八房との伝説が八犬士誕生のきっかけとなる。
- 八犬士:
- 犬塚信乃(いぬづか しの)
- 犬川荘助(いぬかわ そうすけ)
- 犬田小文吾(いぬた こぶんご)
- 犬飼現八(いぬかい げんぱち)
- 犬坂毛野(いぬさか けの)
- 犬村大角(いぬむら だいかく)
- 犬江親兵衛(いぬえ しんべえ)
- 犬山道節(いぬやま どうせつ)
■ 特徴と意義
- 中国の伝奇小説や儒教思想に影響を受けており、勧善懲悪・忠義・因果応報が主題。
- 日本で初めての長編冒険ファンタジー小説とも言える存在。
- 江戸庶民の娯楽として大人気で、後の講談、歌舞伎、映画、アニメ、マンガなどにも多大な影響を与えました。
富山と南総里見八犬伝の繋がり
千葉県の「富山(とみやま)」と**『南総里見八犬伝』とのつながりは非常に深く、物語の重要な舞台であり、伝説の発端となる聖地**でもあります。以下に詳しく説明します。
■ 繋がりの中心:伏姫と霊犬・八房の伝説
『南総里見八犬伝』の物語の発端に関わる人物が、**里見家の姫・伏姫(ふせひめ)**です。
● 物語上のあらすじ(要点)
- 南総の武将・里見義実は戦で劣勢になり、「敵将の首を取った者に娘を与える」と祈願。
- 家臣が連れてきたのは、**犬の八房(やつふさ)**の首だった。
- 義実は約束を守り、犬に伏姫を嫁がせることに。
- 伏姫と八房は山中(=富山)に籠って暮らす。
- やがて伏姫は、自ら命を絶ち、霊珠(れいじゅ)とともに昇天。
- その霊珠がやがて8つに分かれ、それぞれが八犬士として転生する――
➤ この「伏姫が八房と籠った山」が、**富山(とみやま)**であるとされています。
■ 現在の富山に残る八犬伝ゆかりの地
1. 伏姫籠穴(ふせひめろうけつ)
- 富山山中に実在する洞窟。
- 伏姫が八房とともに暮らしたという伝承の地。
- 実際に登山道の途中にあり、案内板なども整備されている。
2. 富山の山頂
- 山頂付近にある「富山神社」は、里見家や伏姫の伝承とも関わるとされる。
- 展望台からは房総の海や富士山も見える。
3. 地元の郷土資料館や案内
- 南房総市や富山地域の観光協会では、八犬伝に関する歴史資料やパンフレットを配布。
- 郷土史研究や観光ガイドで、富山と八犬伝の関連性が強調されている。
■ 歴史的背景と馬琴の創作
● 滝沢馬琴の創作意図
- 馬琴は、**南総里見家の実在した歴史(安房国の戦国大名)**をベースに、架空の物語を創作。
- その中で、房総半島の地理や風土を巧みに物語に取り入れており、富山の地形・伝承を物語に組み込んだとされます。
■ まとめ
富山との関係 | 内容 |
---|---|
舞台設定 | 伏姫と八房が籠った山=富山 |
実在の遺構 | 伏姫籠穴、富山神社 |
伝承 | 富山地域では伏姫伝説が地元の文化として語り継がれている |
観光的価値 | 八犬伝ファンや歴史好きの巡礼地 |